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2005年 08月 20日
はじめての人と話すとき、ってのは決まった質問があるよなぁ。
「お仕事、なにされてるんですか?」 「ご出身はどこですか?」 「ご家族は?」 なんて、まずは聞くのかな。 それから 「ご趣味は?」 「休みの日は何をしてますか?」 「なにかスポーツなさってますか?」 「最近ご旅行には行かれました?」 「最近いい映画みました?」 なんだかお見合いみたいだ。 こういうのは、つまりは相手の帰属がなんなのか、ってのを知って、 それが自分と重なるところがあるかどうか、会話の糸口はあるかどうか、そういうのをなんとか掴みたいと思っての質問でコミュニケーションの基本なんだろう。 私は、会話が途切れるのが怖くて、そういうふうに次から次へと質問をしてしまうタイプなんだけど、それってなんだかだんだんとインタビューしてるみたいになってきて、私はその人との会話を楽しみたいと思っていたはずなのに、何かの取材をしているような雰囲気になってしまう。そして「質問すること」に疲れてしまう。 それは掴みかけた糸口を、すぐに放り出してしまうからなのかもしれない。 その糸口を掴んで、あと一歩踏み込んでいけば、あともうちょっとたぐり寄せてみれば、そこには、その人らしい素敵な景色が広がっているのかもしれない。 「次に何を聞こう、どう返そう」ということを考えながらの会話は本当の会話ではなくて、それは、なんとかボートを進めようと左右のオールを必死にジタバタさせているみたいに、進んでいるように思えて、実はちっとも進んでいない。 人との会話がインタビューみたいになってしまう、というのは、もちろんストレートに相手のことを良く知りたい!という欲求のせいもあるけれど、もうひとつの視点からみれば、質問することで自分に質問されることを避けようとしているからなのかもしれない。とも思っている。 ちょっと違うけど<攻撃は最大の防御>みたいなもんかもしれない。 相手にボートのオールを持たせてしまうとどこに連れて行かれるか分からないからなのか。 だから、とりあえずオールの柄は自分の手で握っていたいのか。 どこかに「自分のことを語る」ことをすごく苦手としている自分がいて、こういうふうに毎日文章を書こうとしているのも、そういう不得手をなんとか解消したいという思いがあってのこと、だったりする。 まぁ、不得手は不得手なりに直らなくても、少しでもボートをすすめることが出来るようになれればいいなぁ、といったところです。 そして安心して相手にもオールを持たせていいんです。
by mogu_ogu
| 2005-08-20 00:07
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