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2005年 07月 09日
うちの母の偉いところは、知識の無いことで人のことをバカにしないことだ、ある時ふと気づいた。今まで全然気づかなかったんだけど。
自分が知っていることを相手が知らないと、無意識に『そんなことも知らないのか』と思って態度にも出てしまうことがあると思う。気をつけていても目つきや語る言葉やちょっとした仕草に出てしまって相手のアンテナに触れてしまうときもあるだろう。私の場合なんか口に出して「それ知らなかったらヤバイよ」なんて言ってしまうから最悪。もちろん逆の立場になるときもあって、それはとても不快なことだ。反省。 うちの母は、相手の知らないことを自分が知っている場合にも、決して『そんなことも知らないのか』という態度は見せないし、それはそういうふうに思っていることを隠そうとしているのではなく、そもそもからして、そう思ってなんかいないように見える。相手の知らないことを「自分の知っている範囲では、こうだけど」という前置きのもとにきちんと教えてくれる(ただし、それが正しい知識かどうかはひとまず置いておくとして…)。 それはきっと彼女にとっては「自分は知らない」ということが大前提的に当たり前のことで、だから相手が「知らない」ということがあっても、それを自然なこととして受け入れられているからだと思う。偉いなぁ。 知識って人それぞれで持っている量は違うけど、その量によってコンプレックスを感じたり一方で優越感を感じたりするのは間違っていて(つまり人と比べてどうだこうだと言うものではなくて)、人間っていう“種(しゅ)”の共有財産だと思えばいい。誰かのコップには少ししかなくて誰かのコップに溢れるほどあるのなら、分けてあげればいい。しかもそれは分けてあげても減らないんだなぁ。知らないことを教えてもらって、知っていることを教える、というやりとりはとても楽しくて素適なことだし、そこに優劣の差を感じることは無い。 どんどんおやりなさい。
by mogu_ogu
| 2005-07-09 00:00
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