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2005年 08月 09日
昨日も今日も同じ人を見かけた。
二日連続で、ちょうど夕方4時くらいにその辺を車で通る用事があった。 今週の札幌は暑い日が続いていて、昨日も今日も「まさに夏!」な状態。ちょうど日が傾きかけた頃合で西日が強烈に道路を照らしていたこともあって、体感暑さはその日の一番のピークだと思われた。 そんな炎天下の中、70才くらいか、それよりも上か、というおばあちゃんが、車道の脇をゆっくりとリヤカーをひいていた。荷台にはダンボールが山積みになっていて、体と道路がつくる角度が45度になるくらいに全体重をリヤカーの引き手にかけるようにしておばあちゃんは進む。つまりそれがおばあちゃんの生活の糧なんだろうと思う。すぐ横の歩道を歩く人よりもずっと遅く、一歩一歩、黙々と自分のペースで足を運んでいた。 私は対向車線側からみていたんだけど、同じ車線を走っている車は結構迷惑なことだろうし、きっとビックリするだろうと思う。なぜならそのおばあちゃんは、上半身裸で首からタオルを下げているだけだったから。いわゆるトップレス。 腕や肩は真っ黒に日焼けして逞しく、後ろから見るとおじいちゃんなのか?と思ってしまうくらいだけど、すれ違うときにチラリと見える上半身はいくぶん色も薄くて、そして胸には昔は「胸」だっただろう痕跡が確かにユラユラと存在しているのだ。温泉なんかにいくと、ごくごく自然に受け入れられる光景なのに、こういうふうに日中の、しかも外部で出会うとさすがにドキッとしてしまう。行きかう車も多くて大きな道路だったけど、むわぁっとした湿度を伴った暑さのせいもあって、彼女の周りだけがとてもとてもアジア的だった。 私が彼女の姿を捉えたのは合わせても5秒たらずだと思う。でも強烈な印象を残したし、彼女の日々の生活のこととか今まで生きてきた道のりとか、家族のこととか、勝手に想像してしまうのを止められなかった。
by mogu_ogu
| 2005-08-09 23:53
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